2/28、火曜日。
午後から商談2社。
「ベンチャー志向の学生を採用したい」
設立数年で、数百名規模の会社にまで急成長した企業(ということは多くはweb系ということですが)の採用担当の方から頻繁に聞く言葉なのだが、そこで言う“ベンチャー志向”って何だろう。
・残業を気にせず遅くまでガツガツ働きたい(働ける)
・起業(独立)志向がある
・成長意欲が高く、早くから権限ある仕事をしたい
こんな感じだろうか。
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「面接官は何をどのように見ているか」というインタビューをおこなうと、例年、
大企業メーカー「過去の行動事実から、入社後の行動を類推し、活躍可能性を評価」
ベンチャーweb系「自社のビジョンと、本人のビジョンのマッチング度」
といった答えに分かれる。ざっくりいうと。
前者は「過去」、後者は「未来」の話だ。
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「未来」の話は、つくれる。企業も、学生も。そして「どの程度、本気で思っているのか」は、相手にはわからない、いや、本人ですら、分かっていないのかもしれない。「その瞬間は本気だった」というのは常とう句だし、プライベートであれば、人間らしくていいじゃん、とさえ私は思う。
ただ、企業選び(面接)の際に、「未来」だけで握手をしてしまい、あとから「あちゃ、なんか違ったな」と思っても、そこには日々の「残業が多くて、早くから(=スキルが追いつく前から)権限(=責任)ある仕事」が待っているわけである。
ミスマッチの場合の「本人の精神的苦痛度」は、大企業入社の人のそれと比べて、かなりのものだろうなぁ。
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厚生労働省の『脳・心臓疾患の認定基準(改正)』の「長期間の過重業務」についてには、過重負荷の有無の判断基準のひとつとして
「発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できることを踏まえて判断」とある。 → http://www.mhlw.go.jp/houdou/0112/h1212-1.html
…月80時間の残業って、ベンチャーだと一般的よね。
面接でお互いにおぼろげな「未来」で採用・就職決定→入社後にミスマッチ→疾患、という流れはある程度あるのではないかと思ってしまう。
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先日、いわゆる急成長したベンチャー企業の人事の方々と話して、ちと思うことがあったのでだらだら書いてしまった。だからどうした、という話でもないし、学生に「やっぱり大企業がいいよ」なんて言うつもりはさらさらないのだが。
やはり『ブラック企業、世にはばかる』のお題で学生向けパネルディスカッションセミナー開催した方がいいのかも(誰も出てくれないか)。
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