2011年2月25日金曜日

会えただけで幸せになれた文章

2/25、金曜日。

一橋大学を訪問。
本日は入試日。ということで、学内が静寂と緊張感に包まれており(校内で受験生は見かけなかったが、誘導や警備を担当している教職員の皆さんから伝わってきた)、私も緊張してしまう。緊張って伝播するのよね。

午後、商談。ふむ、なるほど。

・・・・・・

昨日と今日で読んだ本。

・『新装版 ほぼ日の就職論「はたらきたい。」』(ほぼ日刊イトイ新聞)
・『ひとりでは生きられないのも芸のうち』(内田樹・文春文庫)
・『先生はえらい』(内田樹・ちくまプリマー新書)


いやぁ、ぜんぶ良かった。移動中、喫茶店、自宅、貪るように読んだ。

『新装版 ほぼ日の…』は、糸井重里さんをはじめ、それぞれの道のプロフェッショナル(と少なくとも世間では認知されている)の人たちが、等身大の自分の言葉で、はたらくことについて語っていて、随所から「はたらくことのおもしろさ」…というよりも、「はたらいている人たちの人間的な温かさ」が伝わってくる。それは、糸井重里さん、ほぼ日のスタッフの方々が温かいからこそできるのだろうと思う。

内田先生のほうは、読んでいる最中は「なるほど!」と思い、読むほどに世界の成り立ちや働くことや人間や市場経済の本質について理解でき、自分が賢くなったかのような錯覚をおぼえるのだが、「で、どういうことが書いてあるの?」と人に聞かれてもうまく答えられないという、そして、うまく答えられないことによって再び自分のなかで「やっぱりこの人はすごいことを言っているんだ!」と知への尊敬が増長するという、尊敬の螺旋階段状態に陥っていく。確か、3年くらい前に初めて書店で立ち読みしたときに衝撃を受けて(『街場の教育論』だったかな)以来、10冊くらいは読んだと思うのだが、うん、うまくその内容を答えることができないのだ。

『ひとりでは生きられないのも芸のうち』の「あなたなしでは生きてゆけない」というコラムに、とってもとっても素敵な文章を発見したので転載。


(以下、転載)

「餅は餅屋」「蛇の道は蛇」「好きこそものの上手なれ」と多くの俚諺が教えている。
ひとりひとりおのれの得手については、人の分までやってあげて、代わりに不得手なことはそれが得意な人にやってもらう。
この相互扶助こそが共同体の基礎となるべきだと私は思っている。
自己責任・自己決定という自立主義的生活規範を私は少しもよいものだと思っていない。
(略)
できることなら私の代わりに誰かがお金を稼いでくれて、ご飯も作ってくれるし、洗濯もアイロンかけも、ゴミ出しもトイレ掃除も全部してくれる状態が来ればいいなと思っている。だって、そうすれば、私はその誰かに代わってお金を稼いだり、ご飯を作ったり、洗濯をしたり、アイロンかけをしたり、ゴミ出しやトイレ掃除をすることができるからである。
自分がしなければいけないことを誰かがしてくれれば、そうやって浮いたリソースで他人のしなければいけないことを私が代わりにやってあげることができる。

(P271-P272)

この文章に会えただけで、幸せな一日。

面接が意味ある場でありますように

2/24、木曜日。

午後、商談。
即決でセミナー出演を決めてくださる。感謝。

出張、説明会、選考…採用担当者の皆さん、これからまさに怒涛の日々。こういう日々で、面接で一番しんどいのが「覚えてきたことを滔々と語られる」時間だと思う。志望動機とか。「志望動機は聞かない」という企業もあるけれど、「せっかく覚えてきたのだから、(未来のお客様である)ご本人のやりきった(言い切った)感を高めてあげるためにも、ひとまず聞く」という企業が多い。

想像するに、小学生の時の、全校集会における校長先生の話と同じくらい、しんどいと思う。

面接がコミュニケーションの場にならないのは、一概に学生だけが悪いのではなく、採用担当者のスキルにもよると思うが、いずれにせよ、双方にとって「論理と気持ちのキャッチボールの場」になることを願うばかりである。

2011年2月24日木曜日

好きになる力

2/23、水曜日。

午後、某社説明会のファシリテーター。
出てくださった、アパレルショップの店長の方がいいこと言ってたな。「まずはお客様を好きになる、ということが大事だと思っています」と。

人を好きになれること。

これは、ひとつの能力だと思う。

仕事でも就活でも「どうすれば自分は好かれる(採用したいと思われる)か」に視点が偏ってしまいがちだけれど、大切なのは「まず、自分が相手を好きになる」ことではないだろうか。「好かれると好きになる」という、わりと単純な心理を、「自分が好きになる(ことで好かれる)」か「好きになってくれた人を好きになる」の違いであるが、これ、重要な違いだと思う。自分のことを好いてください!(だってこんなに能力があって賢くて容姿がよくて、ね、私っていいでしょ!)とがなり立てる人が、意中の相手から好かれることは残念ながら少ない気がする。恋愛に置き換えれば分かりやすい(仕事も就活も、根っこは「人と人」なので、置き換えて考えていいと思っている)。あ、恋愛充実者は就活もうまくいきやすい、という経験則があるのだが、もしかしたらこの辺のことが沁み込んでいて、面接での振る舞い方に(無意識的に)現れるからかもしれない。比喩としての恋愛ベタは、うまくいかないと、自分のアピール力が足りないからだと考え、さらにがなり立てる。絶叫する。そして最後は「自分の良さを理解しないあいつはバカだ」とかなんとか、相手を悪者にして立ち去っていく。

説明会会場の新宿のホテルを出ると、今日も、就活生に何かを勧誘している人たちが数名。困っている(不安になっている)就活生をビジネスターゲットとすることには何も思わないが(「就活生を食い物にして!」みたいな感情はなくてクールにみている)、内定塾のような講座をやっているんだろうな、と推測すると出てくる、私の中の気持ち悪さを考えていたら、上に書いたことと繋がったのだ。「面接官は何をどのようにみているか」「そんな相手に評価=好いてもらうためにはどうすれば良いか」を彼らは自信たっぷりに語るのだ。確かに面接官の視点を知ることはとても大事だけれど、だからどう振る舞えばいい、というのを習ってそのまま実行することは、逆に内定から遠ざかってしまうのではないだろうか。って内定講座ありきの想像で書いてるけど。

何の話を書いていたんだっけ。

そう、好きになる力の話。

私は人を好きになる力は高いと思う。たぶん。
あまり自信がある能力はないのだが(反対に欠けている能力はすらすら言える)、人を好きになる、という力はわりと自信があるのだ。

特に、女子。

女子が、好き。

あまり公に言う人がいないので、書いてみた。
私のことを知っている人は皆、知っていると思うけど。

で、夜、高校時代の後輩で、好きな女子とお酒を飲んだ。
ますますキレイになっていくなぁ。彼女の結婚式、司会をやることになりそうだなぁ。そんなことになったら司会しながら号泣しちゃうなぁ。勝手にお兄さん気分になっている。

好きな女子はたくさんいるし、飲みにも行く。
ただ、念のためだが、愛しているのは嫁である。嫁は私の女子交友録を把握しているし、二人で飲みに行くことも止めない。「モテる男たれ!」と思っているようである。うまいこと、育てられている気がする。先日は「○○さんとか、○○ちゃんとか、かわいい人たちが、なんであなたと飲みにいってくれるんだろうね」と本気で不思議がっていたが、納得のいく答えは見つからなかったようである。

仕事しよう。モテる男になろう。

2011年2月23日水曜日

世代をつなぐ大学という場

2/22、火曜日。

午前中は企画書作成。

午後、東京工業大学を訪問。
昨年からずっと工事しているが、不思議な(脚がない)建物の前景もみえてきた。完成したらまたじっくりみてみよう。建築としても面白そう。

学内の芝生では、幼児が遊んでいる。お母さんたちがお喋りしている。一橋大学もそうだけど、国立大学は積極的に開放しているのかな。大学内のこういう風景、微笑ましくて、ほっこりする。一方で、定年後に再び大学に入る高齢者の方も増えている(一般の話)。大学という場が、幼児の遊び場でもあり、20歳前後の学業と人間成長の場であり、多国籍のグローバルな場であり、研究者たちの知の結集の場であり、高齢者の方の学びたい欲求を満たす場にもなる…。うん、ステキだな。世代をつなぐ大学という場は。これから少子高齢社会が一層すすむからこそ、各大学の大学としての存在意義、運営手法も多様化しそうで、興味深くみていきたい。

渋谷で簡単な用事を済ませる。

次のアポイントまで時間が空いたので、渋谷から六本木まで歩いてみる。30分くらいだったかな。

夕方、六本木ヒルズで商談。
割と高層の部屋だったのだが、日が落ちるに連れ輝きを増す東京タワーがきれいだった。

2月中にまとめたい仕事がまだ2つも残っている。やりきる。

2011年2月22日火曜日

企業選びのベター

2/21、月曜日。

某社説明会のファシリテーション。

この企業は既に社員が数百名の企業規模になっているが、毎回、創業社長が会場まで足を運んで学生に語りかけている。休憩中、この社長と毎度、すれ違う程度の時間があるのだが、基本的には当日出演している社員(私が公開インタビューする社員)と社長とのコミュニケーション時間に充てられている。

が、今日はちょっとしたタイミングがあったので、以前から聞いてみたいことを聞いてみた。「尊敬する経営者はいらっしゃいますか」と。お返事は「人として尊敬している経営者はいるが、経営者として尊敬している人はいない」とのこと。そこからスケールの大きな話になり、愕然とする話も聞いたのだが、ここには書けない内容だった。すごいな。

・・・・・・

(この社長も学生向けに伝えているが)日本の平均寿命は伸び続け、定年も同時にあがりつづける。また、日本は諸外国と比較して「定年後も働き続けたい」と答える人が多いのが特徴的であり、その理由が、収入面以外の要素が高いことも注目ポイントである。

2006年の高年齢者雇用安定法改正による各企業の雇用制度見直しで、既に多くの企業が(再雇用というかたちで)65歳定年になり始めている。そして各書籍を読んでいると、70歳定年になる確率も高いようである。

仮に大卒新卒ですぐに働き始め、70歳定年とすると、約50年。

50年後。

……分からないよなぁ、50年後に強い会社、伸びている会社、憧れられている会社なんて。ちなみに、日本の65歳以上人口比率は、2060年には40%を超えているらしい。

そんな50年後のことを、就職という岐路に立っている個人として考えるのであれば、就職後に自分の能力を高め、必要とされる存在(一人でも食べていける存在)になることが重要になるわけであるが、能力は(会社員として働く限り)「自分はこの能力を伸ばすためにこの仕事だけきっちりやる!」と線引きした瞬間に伸びなくなるという矛盾を内包する。誰も見ていない、誰も評価しない、けれど誰かがやらなくてはならない仕事を実はこっそりやっている人に仕事が集まるようになっているから。結局は誰かが見ている、または誰にも見えているわけで。

何度も書いているが、危険なのは「大企業に正社員で入社できれば安泰」と思っているパターンである。入社後に「これじゃダメだ」と気づき、変われれば救いがあるのだろうが、経験上、大企業ほど「責任とる覚悟で真剣に仕事している優秀な人たち」と「フリーライダー」両方が存在している。問題なのは、その比率と、上司がどちらになるか分からないことである。

そんなことを考えると、社長の話、理念に共感でき、社員と話をしてみて「この人たちと一緒に働きたい!」と思える、「人」軸での企業選びが、結果的に自分の能力を伸ばしてくれ、50年後にも力強く歩むための、ベターな選択である気がしている。

2011年2月20日日曜日

2月も残り1週間

2/18、金曜日。

夕方、商談。
数百名採用の企業で、リクルーターを中心に採用活動しているのだが、たいへんなんだよね、この運営って。

その後、税理士さんと顔合せ。担当者さんが変わったのだ。

夜、昨年宇都宮に転勤になったAさんと食事。
ふふふ、会社員って思いがけない異動・転勤ってあるのよね。共通の知り合いの皆さん、次回皆さんでお会いした際の発表をお楽しみに。

2月は早くも18日。残り実質1週間。
6月決算の初年度業績、これからの時間の使い方を左右する案件も進行中である。良い結果を出すために、人事を尽くして天命を待つ。

2011年2月18日金曜日

キッザニアは大人だけでは入場できません

2/17、木曜日。

午前中、豊洲で商談。

昼食後、次のアポイントが夕方だったため、ララポートへ。キッザニアを見学しようと思ったのだ。

…知らなかった。大人だけだと入場できないのね。運営企業に事前連絡して、自分の仕事のことを説明しておけば違うのかも(取材見学というカタチで入れるのかも)だけど、「そうだ、キッザニア行こう」と思って急に行ってしまったから「大人だけでも大丈夫ですか?」「いえ、お子様がいらっしゃらないと入場できません」と断られてしまった。

スタバで就活女子2人組が、大声で社名だしながら悪口大会。途中で自分たちの学校名も出てきたが、社会や企業や人って、驚くほどつながっていて、自分とどう関係しているか分からないから気をつけてね。学校にも傷をつけることになる。これがまた、都内の「上品」系と思われている学校だったから一層残念になったり。

書店で高齢者に関する本を4冊購入。
高齢者の方々の「学びたい」「はたらき(つづけ)たい」と、学生の「社会貢献したい」を結びつけるビジネスアイディアを最近、考えているのだ。さて、どうなることやら。
まずは『「プラチナ社会」がやってくる!』(三菱総研)を読了。

夕方、商談。
19時過ぎに商談が終わったのだが、担当者さんに「今日もまだまだ仕事ですか?」と聞いたところ「いえ、今日中に大阪へ移動するので、いったん帰って諸々準備です」。そういえば私も会社員時代、東京発の終電(21時くらい)で大阪入りし、24時から大阪で飲む、みたいなことをしていたな。体力がないとハード仕事はできない。

今週も残り1日。

2011年2月17日木曜日

いい男は世の中の「惚れ」バランスに配慮を

2/16、水曜日。

某社の説明会ファシリテーター。

稀にいるんだよなぁ、イケメンでオシャレで仕事ができて面白くて優しい人。
「自信満々で就職したけれど、仕事はそんなに簡単なものではなかった。負けず嫌いだから逃げずに向き合ってきた」そんな素敵なことをイケメンが言っちゃダメ、みんなが惚れてしまう。世の中の女性(も男性も)の「惚れ」総量は限られているのだから、バランスを考えてほしい。「普通」の人にも「惚れ」がばらまかれる仕組みと配慮を!

夕方、本屋に立ち寄る。
気づくと1時間30分も経過。好きだな、初めて入る本屋を巡る楽しさ。

地元のバーに立ち寄り。
隣の若手女子が、取引先企業の1年目女子だった。現場の声をこういうところで聞くのは参考になる。うん。

良い酔い具合で帰宅。

心地よい疲労感

2/15、火曜日。

10時から人気メーカーの採用チーフと商談。
学生に対して影響力の大きい会社が、社会の公器たる企業として学生にできることを真剣に考えてる感じ、いいな。一方、大組織は何か新しいことを始めるのに時間や根回しや面倒なことがいろいろあるわけで。本気で取り組むなら、会社員としての腕の見せ所なのかもしれない。

10時45分から起業の先輩に経営相談。
その方は、一般的な社会指標からすれば「ある程度の成功」を既におさめているのだが、企業目標が変わったらしい。いま40歳で15年後の経営目標が。なんていうの、スケールの大きさに聞いてるだけでワクワクするし、自分の目線の低さが恥ずかしくなる気もするし。よい刺激の時間。

早稲田大学の職員の方と昼食。
1月に早稲田大学で開催したセミナーを聞きに来てくださり、終了後「学生の時にお世話になったんです」と挨拶しにきてくださったのだ。
食べながら当時(8年前?)のことを話していると、無責任というか、私らしいというか、そういうことを彼女にいったらしい。「あなたの人生なんだから、あなたが決めなさいよ。好きに生きればいいじゃん」。就職・採用・キャリア支援に関わって10年になるが、昔っから私、同じなんだな。

早稲田大学キャリアセンターと打合せ。諸々。今年は深い関係が築けそう。

夕方、もう1社、商談。ふむふむ。

人と会った一日だ。
人と会うと疲れるが、エネルギーをもらえる。

バレンタイン、嫁のひと言

2/14、月曜日。

午後、一社と商談。
外資ではないのだが、経団連とは無関係で、既に一部の学生に内々定をだしはじめている。早いね。

・・・・・・

バレンタインである。

小学校の頃は、たくさんもらっていた。
学年で一番背が低くて、落ち着きがなく、運動だけはできたのだ。5段階評価でずーっと体育だけ5。ほかは、3。図画工作が2。覚えてるもんだなぁ。というか、何だろう、この平均具合。そして自分で言うのもなんだが、小学生の頃はかわいい顔をしていたのだ。女子とも仲が良く、交換日記もしていたし、野球少年だった当時にはまったく意味が分からなかったが、告白されたこともあった。何だかこう書いてるとすごく順調そうだが、実際にはそういう男って男から面倒くさがられるし、転校するたびに「チビ!」っていじめられるのだが。

中学生になり、リアルに付き合うとかどうとかになると、ちょっとドキドキして義理チョコをもらった気がする。

高校生になり思春期。
気持ち悪い奴になっていったんだった。なんだったんだろうなあ、あのときの外見と思想。学校には行かないで、図書館で受験勉強してた17歳。偏屈だったし、もちろんチョコなんてもらえるわけがなかった。

大学生時代も会社員時代も、いわゆる義理チョコはいただいていた。

会社員ではない今年、嫁以外からはひとつももらえなかったのだが、結婚しているし、特に気にしていなかった。

ところが。

嫁が仕事から帰ってきて開口一番「チョコ、誰かからもらえた?」
もらってないと答えると、肩に手をおかれ「……不甲斐ない。不甲斐ないよ、あなた」

来年からは頑張ってもらえる男を目指す。目指すのだ。

2011年2月14日月曜日

31歳

2/10、木曜日。

横浜国立大学を訪問。工学研究院とのタイアップセミナー(全5回)を開催することが決定。待っててくれ、後輩。すてきな、厳しくて温かい社会人を学校に呼んでくる。うん。

大手広告会社を訪問。倫理憲章ネタで意見交換。ふむふむ。

某メーカーを訪問。商談。ふむふむ。

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今年実施する、全学年対象のキャリアサポートセミナー(学校によって呼び方は違う)はこれで

・早稲田大学(キャリアセンター共催。全4回)
・横浜国立大学(工学研究院との共催。全5回)
・千葉大学(就職支援課共催。全5回)

が決まったことになる。昨年、実施させていただいた

・立教大学(キャリアセンター共催。全8回)

も日程調整中だ。(※早稲田大学以外は、企業様向け企画書、未リリースです。もう少々お待ちください。各大学の学生の皆さんへのセミナー詳細案内もまだです)

日本の大学(生)の「就職(採用)・キャリア支援の在り方」は変革期にあるが、その一端に関わっている(大げさに言えば、ひとつの在り方をつくっている)ことがとても嬉しいし、関係者…もちろん参加してくれる企業や学生の皆さんも含めて、一人ひとりに深く感謝している。

・・・・・・

2002年、当時5名だった会社に新卒で入社し、社会の厳しさを知り「20代は仕事を最優先。そして飲み会は断らない」と決めた。

それから10年。

その間に、悔しくて泣いたことも、嬉しくて泣いたことも、自分の無力さに打ちひしがれたことも、飲み過ぎて暴れたことも(これは頻繁にあったか)、いろいろあった。

仲間とともに会社を通じて社会に「貢献している」という実感から、起業して、直接的に社会の一端を「つくっている」実感に喜びがシフトしてきている(それができないと会社が潰れるという話ではあるんだけど)。幸せである。調子に乗りやすい性格だから、こういうときこそ足元をすくわれないよう、ひとつひとつの仕事に丁寧に取り組んでいこう。

31歳になった。

2011年2月10日木曜日

面接同行サービス

2/9、水曜日。

提案書づくり。
関連して、工学系人材の仕事について調べていたのだけれど、理系向け就職ナビって結構あるのね。

夕方、商談。
ちょうど集団面接を行っている部屋から、大きな笑い声がもれてきていた。面接のやり方は各社によって違うけど、この会社の場合は、学生も面接官もオープンで向き合い、お互いが納得するまで何度も何度も選考を重ねる。ベンチャーかつ採用人数が少ないからこそ成せる手法、という気もするけど、いい。

週刊ダイヤモンドの新卒特集を読む。
滝にうたれちゃうかぁ。有料のES添削だしちゃうかぁ。そのうち面接同伴サービスとかできるんじゃないだろうか。それは無理としても、面接会場のビル下まで着いていってあげて「自分を信じてがんばって!」とか言っちゃって。大学受験の際の予備校の先生みたいに。

早めに仕事を切り上げ、自宅で好きな音楽聞きながら飲む。酔う。

2011年2月9日水曜日

キャリアサポートセミナー 早稲田大学ほか

2/8、火曜日。

一日、社内。調べものや、アポ取りなど。

某国立大学で、学内キャリアサポートセミナーを開催することが決定。7月~11月に全5回。(※2月下旬に正式リリース予定)。嬉しい。感謝。

今週リリースしたのだが、早稲田大学でも、学内キャリアサポートセミナーを開催することが決まっている。全学年対象、個人情報収集無、各回4社のパネルディスカッション(ファシリテーターは私)、テーマは仕事で区切り、5月~7月に全4回。あくまで「キャリアサポート」である。

また別の某国立大学からも、工学部向けに同形式のキャリサポートセミナーを開催しましょうという話になっていて、テーマと日程を詰めればリリースできる。

・・・・・・・

「学生が生き方を考えるきっかけ、充実した学生生活を送るきっかけとして、起業家に来て頂いて話をしてもらおう」

「学生が生き方を考えるきっかけ、充実した学生生活を送るきっかけとして、漫画家に来て頂いて話をしてもらおう」

「学生が生き方を考えるきっかけ、充実した学生生活を送るきっかけとして、宇宙飛行士に来て頂いて話をしてもらおう」

医者、NPO法人代表者、スポーツ選手……「誰」を変えればいくらでも書けるわけだけど、そして実際にそのようなセミナーを開催している大学は多いのだけれど、「会社員」がそこに入っていないことのほうが不自然ではなかろうか。だってほとんどの人は会社員になるのだから。

私は「学生が生き方を考えるきっかけ、充実した学生生活を送るきっかけとして」話を聞くべきは、誰が見ても「社会的な成功」をおさめている人よりもむしろ、日々苦しみ、もがき、それでも一生懸命、仕事に向き合っている人々であると思う。いや、社会的な成功者ももちろんそれらがあるわけだろうけど、自分事として捉えられるかと、心を揺さぶられるのはどちらか、という話である。「でも所詮、会社員なんて…」と思っている人がいるとしたら、できる会社員の凄さを知らない人である。できる人と話した方が良い。

「○○職」とは具体的には誰と何をどのようにしているのか。
仕事では何が大変なのか。大変なとき何が支えになるのか。
仕事に向き合う姿勢として大切なことは何か。

それらの話を聞き、気づき学び、「自分事」として捉え、考え、行動し、逞しくなる。考えて行動するためには、一定時間が必要である。だから多くの大学と「夏休み前」に「仕事を切り口とした」キャリアサポートセミナーをやりませんか、という話をしているのである。

「学生」と「仕事・企業・社会人」をつなぐファシリテーターとして、前進あるのみである。

2011年2月8日火曜日

「作品」と呼ばれる仕事

2/7、月曜日。

商談日。

1社目は9時のアポイント。
8時40分くらいに着き、ビルのロビーにいたのだが、半分くらいの人しか警備員さんに挨拶しないのね。警備員さんが「おはようございます!」と大きく爽やかに全員に挨拶しているのに。そのビルは複数社が入っていて、1社は某金融会社で入口が違うから分かるのだけれど、その会社の人たちはほとんどと言っていいほど挨拶しない。やだやだ。

受付で「アイフォー、伊藤と申します」と言ったら「アイフォーイ、トウ様ですか?」と聞き返される。何だか元気になる社名だ。でもマズイことが起きた時、お詫びに行きづらい社名でもあるな。

2社目は11時アポイント。
企画決定できる立場という裁量の問題もあるけど、話が早い人との商談は気持ちがいい。20分いて、本題10分くらい?気持ちよく社を出る。

3社名は13時アポイント。
眠くなるのを避けるため、昼食は後回し。ここでも滞在時間20分。

4社目は17時30分アポイントなので、空き時間で本屋さんを3件巡り(今日のベストは、東京の八重洲ブックセンター。店員さんが親切+品ぞろえ+ジャンルごとのまとめ方が秀逸)、そのあと喫茶店で仕事して。

18時30分に商談が終わり、帰ろうとしたところ、大学時代からの友人から飲まないかというお誘い。恵比寿へ。

飲んだなぁ。知らない人たちとも話したなぁ(絡んだ?)。バーも居心地良かったなぁ。

・・・・・

友人の彼は映像の制作会社で働いている。映画が主で、有名な映画監督さん2名のマネジメントも彼がやっているのだが、会社としてはスポーツものとか、アイドルのPVとか、いろいろ手がけているらしい。

話していて思ったのだが、彼の場合、ひとつひとつの仕事が「作品」なんだよね。
いや、どのような仕事ももちろん「作品」(であるべき)だとは思うのだけど、映画ができるまでの話を聞いていると、やっぱり企画~脚本~撮影~2次利用まで3年以上かかかるし、そうすると必然的に「死ぬまでに何本の作品を世の中に残せるだろう」という発想になるわけで。そのうち彼も映画監督になるのだろうが、何本残せるのかしらね。何を残すのかしらね。

私はどのような「作品」を生み出していけるだろうか。
「作品」と呼ばれる仕事ができるだろうか。語り継がれるような仕事を。

おもしろい時間に帰宅。

2011年2月5日土曜日

業界研究

2/4、金曜日。

午前中、新宿で某社説明会のファシリテーター。
朝から気合が入る。うん、私が学生なら受けたい会社だ。学生時代の自分のことを思い返すと落ちると思うけど。

お昼に終了して会場を出ると、就活生を勧誘する人たちが複数名。
なかにはヘンな(怪しい)人たちもいるかもしれないから、就活生の皆さん、気をつけてね。「なんか変だな」と思ったら、まずは大学キャリセンに報告を。

過剰な謳い文句(「絶対内定!」とか。…あれ、本のタイトルになっちゃった。失礼)や、別室に連れて行かれておこなわれる「カウンセリング」とか、「とりあえず登録しちゃおう!」の強引系とか、怪しいと疑うべき基準はいろいろありそうだけど

・個人情報を見ず知らずの人に容易に渡さない

ように注意してほしい。あくまで「帰ってから調べて興味があったらこちらから連絡」スタンスで。本当に「第一志望にはいるコツ」を教授できる人なら、そこで立って勧誘なんかしてないから。そもそもそんなものあるのか。

夕方、商談。

エレベーターを降りたところで、目の前に「すっぴんですが、にしおかすみこです」というプラカードを下げた、にしおかすみこさんが突然あらわれて驚く。撮影中だったみたい。美人さん。

帰ると、さきほど訪問した会社からの仕事依頼。即決に感謝。

・・・・・・

某大学から、今年11月~12月に開催する「業界研究講座」の企画依頼をいただく。

多くの大学から聞く声ではあるが、毎年、業界のリーディングカンパニーらに声掛けし、「業界」の話をしてもらうのだが、結局は自社PRになり(学生もそれを期待している節あり)、そもそも業界研究ってどうなの、と思っていたところに、経団連方針をはじめ各種スケジュールの変更があって…という流れ。

業界研究か。……やったことないな。講座も、自分の就職活動でも。

でも(だからこそ)この仕事、気合入れてやってみようと思う。
私に期待されているのは「新たな視点」である気がしているし。

・・・・・・

利益を生み出すために企業は、「誰に」「何を」「どのように」価値提供するかを考え、実行する(ビジネスモデル)。

「業界」とは、このビジネスモデルが近い企業の集合を指していると理解しているのだが、競争だから各社、価値優位、コスト優位、ニッチ、いずれかを戦術として採用する。けれど「なぜ、本当にそのいずれかで自社は勝てているのか(競争戦略)」を説明できる社員は、そう多くないと思う。私のように一人で一つの事業をおこなっているならまだしも、「業界研究」に呼ばれるような企業は、中長期という時間軸の戦略があり、各事業(や各グループ)の相関性という横軸もあり、一人の人間が理解するのは容易ではない。社内の人であっても。いや、あるいは、社内の人だからこそ。

すると「業界研究」で話される内容は、「業界のビジネスモデルと自社の競争戦略」ではなく、「業界のビジネスモデルと、動向と、自社の(学生向け)PRポイント」になる。これは、Webと業界研究本で知り得ることなのではないだろうか。

ん。

何のために「業界研究」をしなくてはならないのだろうか。「業界研究」を通じて、学校は学生に何を提供したいのだろうか。「この業界は自分に合いそう/合わなさそう」を感じるため?興味を持った「業界」の「その他の企業」への興味喚起?

私はせっかく「業界研究」という大学主催の場があるなら(そして企業が自社の競争戦略まで踏み込めないなら)、業界ごとの「簡単な」ビジネスモデル理解とともに

・世の中には本当にたくさんの企業があること
・それらの企業は皆、(最終的には)つながっていること

を学生が知り、視野を広げる場にしたほうが良いと、いま、思った。

ということは。

一回のセミナーに「どこかのリーディングカンパニー1社」ではなく、「1つの商品サービスに関わる複数社」を招き

↓各社から簡単な「自社が属する業界のビジネスモデル」解説
↓ひとつの製品・商品・サービスを軸にして、各社の関係性(取引関係)をパネルディスカッションで展開

のほうが良いのではないだろうか。仮に1回4社とすれば

・4業界のビジネスモデル理解
・4社の取引関係理解
・企業は皆、つながっているということの気づき

これらを達成できる。

問題は(自社PR色が薄くなる場に)企業が協力してくれるか、という点と、実際は「その企業のことが知りたい」と思って参加する学生への提供価値ギャップだろうか。前者に関しては、「学生のために協力することが巡り巡って自社PRになる」ことが、分かる人には分かるし、分からない人には分からないから、意外と話が進まないことが多くなる場合もあるわけで。

練ろう。

魅力的な仕事、やりがいのある仕事

2/3、木曜日。

日中、2社の企業へ訪問。採用担当者さんと商談。

1社は総合商社だったのだが、13卒者向け新卒採用活動スケジュール大幅変更の件、やはり「上の意向」と「現場の困惑」が起きているのね。ふむ。

夜、新宿で人と会う。

この方も採用担当をしている方で、仕事での関係もあるのだが、数日前、twitter 経由で「相談にのっていただきたい」というメッセージがきて会うことになった。

ご本人もちょっと混乱気味だったようだが、私もお役にたてるような情報提供や(僭越だけれど)アドバイスができなくて恐縮。うーん、採用担当者ご自身が「うちの会社の営業の仕事って本当に魅力的なんだろうか…」と悩んでしまう気持ち、分からなくもない。たいへんだしね、営業。で、ご自身が心の底ではそう思ってしまっている自分に気づいているからこそ、学生と向き合うなかで、困惑し、力強く学生に「一緒に働こう!」と言えない、という感じだろうか。だから実務的な仕事も滞りがちになるという悪循環。

魅力的な仕事かどうか。やりがいのある仕事かどうか。

魅力的な仕事、やりがいのある仕事に「する」のは、働く本人である。仕事そのものに絶対的な魅力度(魅力度偏差値?)なんてものはない。人によって「好き・嫌い」「向き・不向き」があるから。

言えることは、どんな仕事も大変だ、ってことである。

そして、経験上、どんな仕事でも「やりがいありますよ!」と言い切る人たちは、「好き」で「向いている」仕事に出会えた人たちよりも、覚悟をもってその仕事に取り組み、大変なことの先にある喜びを自分の手で、手に入れたことがある人たちである気がする。

「営業」という現場と、「学生」という未来の繋ぎ手である採用担当者のAさん。
ひとまず、営業マンと飲みに行ってみてはいかがでしょう。

2011年2月3日木曜日

グラビア撮影

2/2、水曜日。

金沢八景方面にある会社へ訪問。商談。

そこから池袋へ移動し(小旅行)、エンタメ企業さんと商談。

受付に行くと、フラッシュがパシャパシャ光っていて何かと思ったら、グラビア撮影中。ロビーの待合スペースから見えていたのだけど、20歳くらいだろうか。私は知らない人だった。後から聞いたらタレントさんらしいけど。それにしても、日中に水着でカメラ目線で、何ていうの、グラビアっぽい姿勢や顔つきを懸命にしている姿を見て「頑張ってるなぁ」と思うと同時にドキドキしてしまった。…あれ、見て見ぬふりしてたんだけど、やっぱり見てたか、自分。

夕方、障がい者の新卒就職・採用支援をおこなっている企業の方と顔合せ。
この方からもお問合せを頂き、お会いすることになった。
うん、知らないことだらけだった、障がい者の新卒就職・採用と、学生の現実について。

まだ週半ば。
気合抜かずにいこう。

2011年2月2日水曜日

就職活動を進める上での不安

2/1、火曜日。

1月の月次仕事諸々と、2月の行動計画づくり。

2月はお客様の説明会ファシリテーションの仕事も増えるが、下期の営業全体を大きく左右する1ヶ月にもなる。行動、行動。

先日実施した、就活生向けセミナーのアンケート集計。
質問項目のひとつに「就職活動を進める上での(現在の)不安」を聞いたのだが、大きく分けて「マッチした会社と出会えるかの不安」「就職できるかの不安」「ESや面接等、選考に関する具体的な不安」それぞれのバランスが分かった。ふむ。

18時から商談。
今日のお客様も、つい先ほどまで自社説明会をやっていたとのこと。皆さんハードなシーズンだ。

明日は朝から終日外出。

2011年2月1日火曜日

初任給

1/31、月曜日。

某社の説明会ファシリテーター、初日。

朝、久しぶりに8時前後の東横線に乗ったのだが、相変わらず混んでいる。もう2011年なのに、こういうのはなかなか変わらないもんだな、と思ってしまう。

説明会の仕事は、社員の方の「仕事内容」「仕事や会社への思い・姿勢」などを私が「学生視点」から公開インタビュー形式で聞き出し、足を運んでくれた学生に「リアル」を理解してもらう、というもの。

午前・午後の2回だったのだが、先方の社長・採用担当者さんからのフィードバック、学生アンケートを読む限り(そう。採用担当者さんは17時過ぎに会場を出たと思うのだが、22時30分には学生アンケートをまとめてメールをくれた。もちろん全員ではないが、たくさんの採用担当者がこの時期はこういうスケジュール感で仕事をしている)、プロとしての仕事はできたようで、少し安心。もちろん気は抜かない。

説明会ファシリテーターの仕事の良さはたくさんあるけど、個人的には、よそ様の会社の「創業者」の価値観やビジョンを聞けるのが何と言っても嬉しい。下手な「○○研修」を受けるよりもよっぽど深く沁み入るし、勉強になる。「経営は人」であることを確認。

終了後、銀行へ。

今日は、1月31日。初任給なのだ。

10年7月に会社を設立し、7月には仕事の依頼(発注)を頂き、多くの方に支えられて半年間やってきたわけだが、税理士さんとも相談し、1月から自分に給料を払う設計にしていた。じんわりくる嬉しさ。

私は昔「就職して3年で力をつけて会社を辞め、独立する」と思っていたし、言っていた。けれど、当時10名にも満たない会社で働き始め、世の中そんなに甘くないということに気づくまで、時間はかからなかった。給料分(税金など諸々考えればその2倍くらい)を稼ぐことがいかに大変かを身をもって知った(つもりだ)。どこであれ、会社に文句を言う人をみると「だったら会社を辞めて給料分稼いでみろ、こんちくしょう(←週末に落語どっぷり見たからこういうのを言いたい時期)」とよく思っていた。福利厚生ばかりを気にする就活生、すぐに転職を考える新入社員などをみて「月に20万円ももらって会社に勉強させてもらえることのありがたみに気づけ、こんちくしょう」と思っていた。

そんなことを思い出す。

夜、18時30分から商談。
今週はそこそこ外出するのだが、いよいよ説明会が開始され、このような時間のアポが多い。日中学生と向き合い、お疲れのところ時間をくれることに感謝。話題はやはり、今後(13年度卒者向け)スケジュールの変更について。11年卒者の受け入れ、12年卒者の本格化する説明会と選考、そして13年卒者向けの大幅なスケジュール変更。3シーズンが頭の中で渦巻く。大きな会社ほど、スケジュール(オペレーション)が変われば、社内外ともに影響範囲が広いから、この時期に13年卒の全体像も考えなくてはならないこともあるわけで。

『ストーリーとしての競争戦略』(楠木建・東洋経済新報社)を購入。名著の予感。