2011年2月5日土曜日

業界研究

2/4、金曜日。

午前中、新宿で某社説明会のファシリテーター。
朝から気合が入る。うん、私が学生なら受けたい会社だ。学生時代の自分のことを思い返すと落ちると思うけど。

お昼に終了して会場を出ると、就活生を勧誘する人たちが複数名。
なかにはヘンな(怪しい)人たちもいるかもしれないから、就活生の皆さん、気をつけてね。「なんか変だな」と思ったら、まずは大学キャリセンに報告を。

過剰な謳い文句(「絶対内定!」とか。…あれ、本のタイトルになっちゃった。失礼)や、別室に連れて行かれておこなわれる「カウンセリング」とか、「とりあえず登録しちゃおう!」の強引系とか、怪しいと疑うべき基準はいろいろありそうだけど

・個人情報を見ず知らずの人に容易に渡さない

ように注意してほしい。あくまで「帰ってから調べて興味があったらこちらから連絡」スタンスで。本当に「第一志望にはいるコツ」を教授できる人なら、そこで立って勧誘なんかしてないから。そもそもそんなものあるのか。

夕方、商談。

エレベーターを降りたところで、目の前に「すっぴんですが、にしおかすみこです」というプラカードを下げた、にしおかすみこさんが突然あらわれて驚く。撮影中だったみたい。美人さん。

帰ると、さきほど訪問した会社からの仕事依頼。即決に感謝。

・・・・・・

某大学から、今年11月~12月に開催する「業界研究講座」の企画依頼をいただく。

多くの大学から聞く声ではあるが、毎年、業界のリーディングカンパニーらに声掛けし、「業界」の話をしてもらうのだが、結局は自社PRになり(学生もそれを期待している節あり)、そもそも業界研究ってどうなの、と思っていたところに、経団連方針をはじめ各種スケジュールの変更があって…という流れ。

業界研究か。……やったことないな。講座も、自分の就職活動でも。

でも(だからこそ)この仕事、気合入れてやってみようと思う。
私に期待されているのは「新たな視点」である気がしているし。

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利益を生み出すために企業は、「誰に」「何を」「どのように」価値提供するかを考え、実行する(ビジネスモデル)。

「業界」とは、このビジネスモデルが近い企業の集合を指していると理解しているのだが、競争だから各社、価値優位、コスト優位、ニッチ、いずれかを戦術として採用する。けれど「なぜ、本当にそのいずれかで自社は勝てているのか(競争戦略)」を説明できる社員は、そう多くないと思う。私のように一人で一つの事業をおこなっているならまだしも、「業界研究」に呼ばれるような企業は、中長期という時間軸の戦略があり、各事業(や各グループ)の相関性という横軸もあり、一人の人間が理解するのは容易ではない。社内の人であっても。いや、あるいは、社内の人だからこそ。

すると「業界研究」で話される内容は、「業界のビジネスモデルと自社の競争戦略」ではなく、「業界のビジネスモデルと、動向と、自社の(学生向け)PRポイント」になる。これは、Webと業界研究本で知り得ることなのではないだろうか。

ん。

何のために「業界研究」をしなくてはならないのだろうか。「業界研究」を通じて、学校は学生に何を提供したいのだろうか。「この業界は自分に合いそう/合わなさそう」を感じるため?興味を持った「業界」の「その他の企業」への興味喚起?

私はせっかく「業界研究」という大学主催の場があるなら(そして企業が自社の競争戦略まで踏み込めないなら)、業界ごとの「簡単な」ビジネスモデル理解とともに

・世の中には本当にたくさんの企業があること
・それらの企業は皆、(最終的には)つながっていること

を学生が知り、視野を広げる場にしたほうが良いと、いま、思った。

ということは。

一回のセミナーに「どこかのリーディングカンパニー1社」ではなく、「1つの商品サービスに関わる複数社」を招き

↓各社から簡単な「自社が属する業界のビジネスモデル」解説
↓ひとつの製品・商品・サービスを軸にして、各社の関係性(取引関係)をパネルディスカッションで展開

のほうが良いのではないだろうか。仮に1回4社とすれば

・4業界のビジネスモデル理解
・4社の取引関係理解
・企業は皆、つながっているということの気づき

これらを達成できる。

問題は(自社PR色が薄くなる場に)企業が協力してくれるか、という点と、実際は「その企業のことが知りたい」と思って参加する学生への提供価値ギャップだろうか。前者に関しては、「学生のために協力することが巡り巡って自社PRになる」ことが、分かる人には分かるし、分からない人には分からないから、意外と話が進まないことが多くなる場合もあるわけで。

練ろう。

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