2010年12月28日火曜日

合言葉

12/28、火曜日。

一橋大学を訪問。
大学の方と、学生起業した方と、3人で打合せ。うん、おもしろかった。どう発展していくかな。ワクワク。

今日で仕事納め。
今夜から嫁の実家の広島へ帰省する。

今年は自分の人生にとって、ひとつの分岐の年だった。

・新卒で就職し、8年間、必死に働いてきた会社を退職した。
・起業した。
・例年よりも多くの人と出会った(ざっと200名くらい)
・幾多の離婚危機(あ、書いちゃった)
・高校の親友との再会。
・中学の同級生との同窓会。初恋の人との再会。
・大学の仲間うちの結婚式での再会。
・社会人になってからもっとも酒を飲む回数と時間が(ダントツで)多かった、尊敬する親友の転勤。

性格なのか、バカなのか、いつも大事な選択の時は「おもしろそうなほう」を選んでいる。不安はない。選んだ道が正解になるまで、負けずに、上を向いて笑いながら歩めばいい。

7月に起業して、本当に多くの人たちのご厚意に触れ、感謝しっぱなしである。23社と3校の取引先の方をはじめ、今年、関わってくださった人たちのことは(モノ忘れがひどい私であっても)一生、忘れない。

ありがとうございます。

我が家には合言葉がある。調子に乗りやすい私に、嫁が「復唱しろ」と命じている合言葉。

「忘れるな、感謝の気持ちと謙虚な心」

いろいろあったけど、妻に感謝。
ありがとう。

皆様、良いお年をお迎えくださいませ。

半期終了し、まずまず順調です

12/27、月曜日。

お問合せいただいた企業さんへ訪問、商談。新卒就職・採用に関する私の思いと、ビジネスとして何をしているかは伝わったかな。「共感するので、何かぜひ一緒にやりたいです」こういう台詞を定期的にいただけるのは、仕事だからこそ、かな。

28日の夜から、妻の実家の広島へ行く。

年賀状に手間取る。

今の大学生って、年賀状やり取りするのかな。
私はほとんど(ほぼゼロ)しなかったけど、社会人になり、そして今だと個人用と会社用、合わせて結構な数になる。「これって必要か?」と自問したが、必要だな。メールに取って変えたくないコミュニケーションのひとつ。

夜「おい伊藤!年末だぞ!会社うまくいってんのか!うちの女子共と合コンしてくれ!ワハハ!」という酔っぱらい電話。社会人としての兄貴的な存在で、大企業でバリバリビジネスしている。2年前、久しぶりに日本勤務に戻ったが、数年以内にまた海外勤務になるらしい。お子さんもまだ小さいのに。そう言えば秋に一緒に宇都宮ツアーしたな、この人と。数年前の出来事のみたいだ。

何だかんだ言いながら、私のことを心配してくださって電話をかけてくれる人が多い。感謝。

半期終了し、まずまず順調です。
ありがとうございます。

2010年12月27日月曜日

NHKアナウンサーに学んだファシリテーション

12/25、土曜日。

朝から大掃除。夜、NHKの新卒就職特集を見る。

新卒問題については、じっくり年末年始に考え、まとめるつもりだけど、それにしても、アナウンサーのファシリテーション、良かったなぁ。

・場(の雰囲気)をつくる
・意見を受け止めてさらに引き出す
・論点や主張を整理する
・まとめて分かち合う

ファシリテーターにとって大切なこういう役割を見事におこなっていた。学び。

・・・・・・

「就職難問題は社会のありようの問題」という総論は同意なのだけれど、であれば、私が目指す「社会のありよう」を再整理するところから就職問題を考えなければならないよな、と思ったり。地道に努力している人が報われない社会は悲しいが、実際に今、そういうことが就職採用の現場では起きてしまっている。一方で、努力「しない」人を「社会全体で」救う必要はない。努力しないで「新卒就職問題をどうにかしろー」と思っている(言っている)学生は、たとえば、ろくに働かないで「正社員なんだから定期昇給させろー終身雇用しろー」と言う大人を見て、どう思うのだろうか。

学生の「努力」の方向性は、決して「就活」ではない。そこを大人がミスリードしてはいけない。「構造的に」努力を就活に向かわせてしまっているのも現実。キーになるのは、大学と企業と就職支援会社の接続の在り方。改めて年末年始に。

起業後、初の人事担当者向け講演決定

12/24、金曜日。

某業界に特化した、採用支援や人事勉強会を主催している企業の社長と打合せ。

人様からのご紹介で私のことを知り、HP等を見て、1月開催の勉強会で新卒採用に関する講演をやらせて頂くことになった。

「就職・採用・キャリア支援領域に特化したファシリテーター」として事業展開をしているが、振り返ってみると、前職時代から採用(人事)担当者向けの「講演」も定期的にやらせていただいている。もちろん時々によってテーマは異なるが、講演の仕事の際にはいつも「自分だからこそ伝えられることは何だろう」を考える。軸足の置き方というか。今回は採用担当者以外の人事職の方々もいるということなので、話題の新卒就職・採用問題の俯瞰的な解説と、それぞれの立場の人たち(大学・企業・就職支援者等)が何をどうしようとしているのかと、特に大学のキャリアセンターの取組みについて話そうと思う。最後に伝えたいことはわりと明確に決まっている。

ところで、12/24はクリスマスイブ。

我が家にはクリスマスで盛り上がる習慣がない。妻と、なぜ我が家ではクリスマスで盛り上がらないか話してみたところ「浮かれて盛り上がるのは、1週間後の年末年始で十分」という考えをしていることを発見。あー、太るんだろうな、今年の年末年始も。

年末年始に読みたい本が溜まっている。
新卒就職採用問題に関しての自分の考えもまとめる。

ふと、年賀状に手をつけていないことに気づき、焦る。

2010年12月23日木曜日

一流講師と二流講師

12/22、水曜日。

早稲田大学を訪問。
近所のお寺(神社だったかな)で何かあるらしく、朝から賑やか。

その後、東京大学を訪問。
いつもと違う校内の道を歩いてみたら、スターバックスとかコンビニとか、いろいろあるのね。歩きながら本を読んでいる男子がいて、さすが最高学府、とか思ったり(偏見?)

帰りに銀行へ寄り、手続きいくつか。そうそう、銀行内で財布を拾うという、何だかマンガみたいなことが起こる。足元に落ちていたのだ。すぐに落とし主が見つかって良かった。

来春~夏、某大学での連続セミナーが決定。いろいろなことが動き出す。

夜、急きょ、キャリアフラッグ株式会社・代表の熊澤さんと忘年会。近所なのだ。春にはお互いの夫婦揃ってお花見したな。

熊澤さんは講師(メッセンジャー)、私はファシリテーター、という違いはあるものの「就職・キャリア」という同じ領域で仕事をし、年齢も近く、法人設立の時期もほぼ同じ。ツーカーで話が通じるし、学びも多い。

キャリアに携わる仕事は、時に相手の人生を大きく左右する。その自覚をもち、愛によって責任を引き受け、学生・若者と向き合っている(寄り添っている)か否か。それが一流講師と二流講師の決定的な差なのかなと思ったり。熊澤さんも今までお会いしてきた素晴らしい講師の方々も、皆、学生や若者に対する愛が深いんだよな。そして死生観を明確にもっている。

そう、死生観。

「たぶん、まだ、死なない」と思って生きている人より、「絶対、いつか、死ぬ」ことを前提に、死生観をもって生きている人たちのほうが日々に一生懸命。だから気持ちいい。だから人が集まる。「何で生きてるんだろう?」は思春期に悶々とやればよいけど、「どのように生きるべきだろう?」の自分自身に対する問いかけは大人になってからも必要だと思う。

一人でバーに立ち寄り。愉快な関西のおじちゃんや、自作のテイスティング表に書き込みしながらウィスキーを飲んでいるお兄さんや、ゲイの方や、危ない話をいきなり切り出した30代の女性らと盛り上がり、帰宅。2時。

2010年12月22日水曜日

稼ぎたい

12/21、火曜日。

税理士さんと打合せ。
1月からの自分の給与を決定。何だか不思議な感じ。途中から社労士さんも交えて、やいのやいのと。社労士さん、12月は本当に忙しいみたい。

大前研一さんのこの記事にもあるように、私も学生や20代前半の社会人と接していて「偉くなりたい」「稼ぎたい」という人が少ないな、と思うことがよくある。

私は稼ぎたい。

理由は

1)仕事を通じて人様に価値提供できているか、自分自身が納得するための最良の指標だから
2)美味しいもの食べたいし、美味しいお酒をきちんとしたお店で飲みたいし、車も欲しいし、家も欲しいし、お金がかかる遊びも経験したいから。旅行にも行きたいし。今までご迷惑ご心配をおかけした人やご馳走し続けてくれた諸先輩方にも恩返ししたい。家族には言うまでもなく。

うーん、どちらかと言えば稼ぎたい理由は、1)の比重が大きい気がする。稼げばいいとか、稼いだ者勝ちだとかは思わないけれど「伊藤さんのおかげです」と10回言ってもらうより、正当な対価をいただき、きちんと利益を生み出し、自分にも妥当(健全)なフィーを払うことのほうが大事だと思う。分からないから、人の言葉は。ビジネスだと特に。そして正当な対価を発生させないビジネスは成功しない。というのはあるものの、根っこは、自分自身が不安なんだろうな、お前は本当に人の役に立っているのか、と。

夕方、某社の学生向け採用セミナー見学。「個々人の人柄や、社員同士の関係性」を知ってもらう場としては、すごく良かった。笑い多きセミナー。

夜、美人事忘年会に参加。

web系の急成長企業の人事担当者が中心で、男女半々、20代半~30代の方々が30名以上。聞くと、元々、つながりのあったweb業界の女性採用担当者同士が「美人事になりましょう!」と盛り上がり、輪を広げているらしい(間違っていたらゴメンなさい)。おもしろい人はたくさんいるし、おもしろいビジネスもたくさんある。刺激をもらえるから、初対面の人たちと会い続けることは継続しよう。

web業界中心の集まりって、やっぱり渋谷なのね、帰り易くて便利、とかどうでもいいことを思ったり。

バーで一服して帰宅。2時。

2010年12月21日火曜日

来夏、TOEIC を受ける

12/20、月曜日。

日本学術会議、東京大学、朝日新聞社共催のシンポジウム「大学教育と職業との接続を考える」に参加。2回目の今回のテーマは「大学教育と産業社会の関係について考える」。

一部の学者先生のプレゼン力とか(企業の若手社員なら「内容云々の前にきちんと声出せ!」って突っ込まれる感じ)、シンポジウム全体での論点整理の重要性とか、いろいろ思うことはあったけど、私自身の知識不足によってついていけない(うまく理解できない)点が多々。もっと勉強が必要だな。初等教育・中等教育と高等教育の意義の違い、大学入学(入口)のあり方あたりが特に。就職を中心とする「出口」の話はもちろんついていけるわけだけど。

ちなみに、第1部の5名の講演タイトルを列挙すると

・学士課程教育の質保証
・高度人材の育成と活用
・産業界の求める人材像と大学教育への期待
・企業の人材養成力と大学教育で培う力
・人生前半の社会保障とこれからの若者・大学・日本社会

それにしても、日本の総人口および労働力人口が減少する。
現在、1人の高齢者を3人で支えている日本は、2055年には、1人をたった1.3人で支えなくてはならない(日本経済団体連合会試算)。

「技術立国」として、キャッチアップ型から経済成長期にフロントランナーに立ったはずの日本の理系離れも止まらない。特に心配なのは、学部から博士まで進学する工学系人材の少なさ。東大ですら、学部から博士まで進む(学内進学者)率は、8~9%とのこと。主因の一つに、日本企業が諸外国と比較して、博士を採用しない傾向がある。※誤解なきよう補足:東大の博士に関しては(少し時間がかかるケースもあるようだが)就職はきちんとできている。

大学生の多くを占める「文系の学部生」についてはご案内の通りの就職状況。

明るい兆しが少ない。

早急に「日本は何で利益・付加価値を生み出し、食べていくのか」を国家戦略として明確にして、教育とも連携しなくてはならないことを実感。時間がない。私は何ができるだろう、すべきだろう。

それと、本日のシンポジウムの最後に、日本学術会議と東京大学副理事長名で、大学、企業、学生に求めることが言語化された。近いうちに発表されるのだと思う。

終了後、アカデミックキャリアの先生と、喫茶店で本日の振り返りとか諸々雑談。採用時期について考える。「4月、9月の2回入社」「就活メイン時期は、最終学年の1月~3月(卒論提出後)」「4月からもそのまま就活継続する場合は、4月には比較的求人があるハローワークとの連携」「翌年の就活にする場合は、実質9ヶ月間、何かに打ち込む時間を確保する」なるほどな、と思う青写真。

あと、最近(ここ2,3年)中国人を中心に、外国人学生の評価が企業からすこぶる高いが、彼ら彼女らの評価と、日本人学生を評価する際の基準には、ダブルスタンダードが存在することに気づいたり。言語化できる「見える力」で前者は評価され、人柄とか相性とか言語化できない(少なくとも本人にとっては相対的な自分の立ち位置が分からない)「見えない力」で後者は評価されている。

企業がターゲット校を明言できないのであれば、いわゆる「求める人物像」で、学生自身が「自分はこの企業から採用される確率はどの程度なのか(宝くじみたいなものなのか、相手との「縁・相性」レベルなのか)」を分かるようにする必要があるが、実は「人物重視」という表現がそれを阻害する代表的な表現ではないかと思ったり。

夜は、某社の人事担当者さんと忘年会。1年間、本当にお世話になったなぁ。感謝感謝の方。2010年の良かった出来事のひとつは、この方との出会い。

TOEIC を受けることにした。来夏。

いや、前々から気になっていたのだ、語学。大学のキャンパス内でも日本語以外を聞く機会が多いし、現在30歳でファシリテーターという仕事をしている以上、近いうちに必要とされることになるだろうなとは思っていたのだ。飲んでいて、この方が受けると聞き、私も受けることにしたのだ。

高校時代、英語は5段階評価で「2」をとったことがある。
高校時代、受験で点数をとるのは数学で、英語は「捨て」科目だった。
今まで一度も、TOEIC を受けたことがない。

今からドキドキ。
とりあえず、近所に「国際交流センター」があるから、そこで外国人の知り合いをつくろうかな。ん、パブのほうがいいのかな。

2010年12月20日月曜日

仲間に乾杯

12/17、金曜日。

忘年会。

仕事をし始めてから出会った、気が置けない人たちばかり13名。
定期的に集まるようになったのが、かれこれ5年前(ん?もっと前かな?)。当時、ほぼ全員が採用担当者だった。ほぼ全員が30代だった。毎年春には、伊豆へお泊りに行く仲間内。私の結婚式で演劇をしてくれた仲間内。

当たり前だけれど、皆、大人だから、普段はビシッとしている。
もっと当たり前だけれど、皆、普段は顔にもクチにも出さないが、人生いろいろある。悩みは尽きない。自分の努力だけでは何ともならないことも起こる。

忘年会だから語られる話がある。家族のこと、仕事のこと、恋のこと。
忘年会だから皆で choo choo train を踊ったりする(貸切のスナックで)。

社会人になってから出会えた、年齢も立場もバラバラで、お酒が好きで、気合入れて仕事をしている「仲間」に乾杯。

朝帰り。

2010年12月17日金曜日

惹きつける話し方

12/16、木曜日。

朝イチで東海大学の湘南キャンパスを訪問。
アポいただいた際に「その時間なら駅から学生がたくさん歩いてますから、流れにのってくれば着きますよ」と教えてもらったのだが、仰る通り、すごい人の数。圧倒されて、ちょっと笑った。

大学ごとに課題は様々。

午後は、昨日とはまた別の、説明会のお手伝いをさせていただく企業と打合せ。気合が入っている方との仕事は気持ちいい。元気になる。元気は伝播する。そう言えば次週この方と忘年会なのだけど、(再び?)ご迷惑をおかけしなように気をつけねば。

夜になってからのこと。

オフィスを兼ねている自宅に訪問者。「夜分に失礼致します。サークルの勧誘で伺いました」。

30代半ばくらいの女性と男性のペア。二人とも小ざっぱりと清潔な第一印象。
(後から分かったのだが)女性が“先生”らしく、説明を始める。男性は2歩後ろで控えている。「日本は経済的には豊かになったかもしれませんが、心は果たして豊かになったのでしょうか」。

ちょうど仕事が一区切りついたタイミングだったので、興味を持ってしまった。何に、というと「人を惹きつける話し方」に。実際、30分も話したのだ。玄関口で。寒いなか。

普段の活動は、街の清掃と人生相談で「非営利」とのこと。いや、このあたりのことは誤解を生みやすいので書かないけど(そして残念ながら私はサークルには入らないけど)“先生”は「滅多にやらない」姓名判断と私の運命・運勢について解説してくれたのだ(起業した私は今「これから上がるか下がるかの岐路に立っていて」、気をつけなくてはならないのは「家庭愛」らしい)。

そうそう、惹きつける話し方の話。

考えてみたのだが、こんなところだろうか。

・清潔感(これは話し方以前の話として)
・間、目の合わせ方(一般的には「言いづらい」類の、相手に不快感を与えかねないことを言う際に、間をとり、スッと目を合わせて外さずに言いきる)
・声のトーン(淡々と褒め、キーメッセージだけトーンを変える)
・全体を抽象的にほめる。または、確認しようのない「ちょっと嬉しい話」をする(先祖の話とか)。その後「……(間)(すっと目を合わせ)一点だけ、気になる点があります」と切りだす。
・第三者(男性)が“先生”の価値をあげる合いの手を入れる(「普段、先生は滅多にこのような場で姓名判断などされないのですが」など)
・途中からは口頭でも伝わることをあえて紙に書きながら、体(視線)を私と「対立」ではなく「同じ方向(同じ対象物)」にすることで警戒感を薄める。

実際のところ、どのような方か分からないので何ともアレな話なのだが、(意図的にしろ、自然と身についたにしろ)「惹きつける話し方」であったことは確かなわけで、勉強になった。

「これからの人生が、豊かに上がっていくか、下がってしまうか、言わば風船みたいなものです。一点、小さい穴でもあいていると、風船はしぼみ、やがて落下します。……サークルに入り、穴を塞ぎませんか」これがクロージングトーク。「穴を塞ぐよう、自分でがんばります」というのが私のお返事。

気づけばズケズケといろいろなことを言ってくれたので、私もその方の印象をお伝えしたら、特に反応してくれなかったな。残念。

そんなこんなで一日、終了。

2010年12月16日木曜日

国際基督教大学に惚れた

12/15、水曜日。

国際基督教大学を訪問。

武蔵境駅から国際基督教大学行きのバスに乗って行ったのだが、正門くぐってから建物へ向かうストレートの長さにびっくり。

何ていうの、気、を私は結構信じているのだけれど(良い「気」をもっている人や場所ってある)良い気を感じたなぁ。解放感もあるし、自然に囲まれているし、あーいいなこういう大学、と降りてすぐに思う。

建物への道が合ってるか不安だったので、歩いていた学生に訪ねると、丁寧に教えてくれて、最後に「お気をつけて」まで言ってくれた。あ、ICUに惚れ始めてる。

その後、担当の方と打合せを終えて、ICUに完全に惚れた。
今自分が学生だったら一番入りたいな。
皆さん上品だったというのもあるけれど、惚れた理由はざっとこんな感じ。

・打合せ後、自校のポリシーや考え方を資料を使ってプレゼンしてくれた。
・アドミッションポリシーが明確。どんな人に入学してもらいたいのか、どんな人を輩出することを目指しているのかが明確。
・あらゆる意味で学生の「学び」を最優先。
・少人数。
・大学そのものが“キャリアセンター”という考え方。
・3年次に専攻選択。
・3学期制。

それと、卒業後の進路で東京大学の院に進む人が34人もいることに驚き(学報第26号より)。

うーん、どうしてもっと早く訪問していなかったんだろう。

Aさん、またよろしくお願いします!

1年目の仕事は掃除のみ

12/14、火曜日。

中央大学を訪問。
新百合ヶ丘で行き先の違う電車に乗り、途中で気づき、焦る。

お昼過ぎまでいろいろお話した後、一橋大学へ。
考えてみると、セミナーを実施させていただいた立教大学、横浜国大を除いては、夏以降に一番足を運んでいるんだな、一橋大学。

雑談含めてあれこれ話しこみ、久しぶり(起業してから初)の90分打合せ。

年末におもしろい学生を紹介してもらえることになった。自分でもビジネスしているみたいだし、うん、なにか絡めるといいな。

中央線で銀座へ行き、映画会社と打合せ。
年明けから始まる会社説明会に、私がファシリテーターとして参画させていただく。社員の「公開インタビュー」をおこない、そのやり取りから学生に仕事や個人の思いを理解してもらう、という趣旨。内容についてブレストしていたら、なんだかテレビ番組みたいな面白い感じになった。実現できれば珍しい手法になるんじゃないかな。

「今週は忘年会、金曜だけだし」と思って地元で飲み屋に立ち寄ったら、大工さんと意気投合し、がっつり飲んでしまった。ニッカポッカについて、親方が着るベストについて、ゼネコンからくる一流大学出の若手現場監督で心を許せる奴と許せない奴の違い、等々盛り上がったな。「うちの場合はね、最初の1年の仕事は掃除のみ。箒と塵取りだけ渡してね。1年はそれ以外の仕事はさせない。ヤンキー上がりとか、どんどん辞めてくけどね。でもね、ゆくゆくいい職人になる奴は、箒と塵取り、一生懸命やるもんだよ。『道具の大切さ』に気づくんだよ。同じ仕事でも、学ぶ奴と学べない奴ははっきり分かれるね」そんな話。改めて思ったけど、人の仕事の話聞くの好きなんだな、自分。

気づけば夜が更けて。

2010年12月14日火曜日

5時30分

12/13、月曜日。

朝からワタワタ。

7月に起業してから、自宅兼オフィスで7時30分頃から仕事をしている。今の私の仕事量でいえば(比較対象は会社員時代しかないのだけれど)そんなにバタつくはずはない。が、ワタワタしてしまったな。書類関係が主に。初めて取り組む仕事の時間の読み違い。うーん。

会社員時代は、月曜は5時30分に起き、6時6分の電車に乗り、6時48分に会社に着いていた。

月曜はほとんど(最後の1年は、始発で来る新入社員がいて、どちらが先か、半々くらいだったかな)最初に会社にいたし、他の曜日も、早い方だったと思う。誰が解錠・施錠したかを記入する用紙をみると、朝は私が半分くらいだった。

「酒を飲んだ次の日こそ、誰よりも早く行け」
そう教えてくれたのは、お客さんだった。

「午前中は仕事にならなくてもいい。トイレにこもっててもいい。でも、絶対に朝早く行け」そう教えてくれたのも、お客さん。小さい会社にいて、気合と根性と人情で仕事をしていると、お客様やパートナー企業の皆さんが「上司」になってくれる。真剣に叱り、真剣にマネジメントしてくださる。

会社をつくる=一人になり、自宅兼オフィスになり、「見られる」意識が欠けているかもしれない。外出がない日でも、商談できる服装に着がえ、それが気持ちを仕事モードにするきっかけなんだけれど、時間への意識が落ちているかも。

午後から千葉大学で諸々打合せ。ありがたいコメントをいただく。

明日も働く。

2010年12月13日月曜日

日本の大手メーカー社員の職場は海外へ

12/12、日曜日。

某社の就職イベント司会。

会場は新宿だったのだが、休日の新宿ビジネス街、人が全然いない。高層ビル内のお店も結構、閉まっていた。「ここがね、パパがいつも働いているところだよ~」と説明している親子連れを発見。うん、いいな、こういうパパ。パパはいつもここでいろんなものと戦っているんだ、娘よ。

イベントは、「機械系・電気電子系の専攻学生」を対象にしたもので、大手メーカーを中心に企業は限定10社。盛況だったし密な半日だったので、双方の満足度は高かったのではないだろうか。「文系は全員グローバル採用、理系の皆さんも半分の方はグローバルに働いてもらいます」など、約半数の企業が「海外で働くことになることを理解しておいてね」というメッセージを出していた。日本の大手メーカー社員の職場は海外へ、を実感。そりゃそうよね、日本市場が頭打ちなら外に出て稼ぐしかない。主催者の役員とは「3年以内に海外経験必須なんて、羨ましいですね」と裏で言ってたわけであるが。

そう言えば開始前、面識ある某社の採用担当者さんに「え?何で伊藤さんがいるの…?」と驚かれて面白かった。はい、そういう仕事ですので。

「実は今、長期インターンに行っていて、ベンチャー企業で働いているんです。そこに就職することはないと思うのですが、学生のうちに小さい企業のビジネス現場を学びたくて」という東大M1の学生の話も面白かったな。「卒業1年遅らせるつもりです。…先生はめちゃくちゃ怒ってますけど」。そこに就職はしない理由まで聞きたかったけど、時間切れ。

帰りに地元の駅で、同じく朝から仕事だった嫁と偶然、鉢合わせ。一緒に自転車こいで帰る。

さて、ビジネス営業日的には実質2週間で今年も終わり。
走りきろう。

立教大学『仕事研究セミナー』 全8日程、終了

12/10、金曜日。

朝イチで青山学院大学を訪問。
表参道っていつ来てもオシャレ。お店も人も。うーん、私の学生時代の服装では歩けない(歩いちゃいけない)街だよなぁ。基本、原付だったから「防寒」が最優先で、ユニクロを重宝していた。

「伸び伸びと学業や部活サークルに取り組みやすい」というのが郊外型キャンパスの良さだとしたら、こちらは「背伸びをするのに最適な環境」かな。「自分は、ま、こんな感じ」と学生が等身大の自己評価をすることは私には「もったいない、可能性を狭めちゃって」と感じる。

夕方から立教大学『仕事研究セミナー』。全8回の最終回。来てくれた学生の皆さん、参加してくださった企業の皆さん、アルバイトスタッフのみんな、そしてこのような機会をくださった立教大学キャリアセンターに改めて感謝。

営業、企画、No1企業の仕事、面接官の本音、と5テーマを開催したが、無記名式の学生アンケートでも評価はすこぶる高かった。参加してくれた企業の皆さんが、学生のために本音で答えてくれたことが大きい。そして予想以上だったのは、1,2年生の参加者の多さ。「1年生の今、社会人の話を聞くことができて本当に良かったです。就活を意識するのではなく、一日一日の学生生活を大切にします」そんなコメントが本当に嬉しかったな。

・同じ仕事(職種)でも、業界や企業(置かれている状況や戦略)によって仕事内容は異なる
・今は知らない企業でも、魅力的な企業はたくさんある。今、企業を絞ることはもったいない。
・仕事は「大変」だから「やりがい」がある
・面接官の考え方には共通点も相違点もある

そんな基本的なことだけでもまずは伝わればいいな。

この形式を次年度実施できないかと複数校と話をしている。

今後、より多くの学生に「仕事の実態」「社会人の本音」を「働く当人たちに来てもらって伝える」ことができるよう、本企画を積極的に提案していこう。

腹が立つことを見つける

12/9、木曜日。

法政大学を訪問。
外では20人くらいの何かのデモ行進。

何のデモだったか分からなかった(急いでたから)ので、ヘタなことは書けないが、「学生に元気がない」と採用現場では長いこと言われ続けているなかで、社会の何かに対して腹を立て、不服を堂々と申し立てるというのは私は良いことだと思う。

うん、腹を立てる。

学生のみんなは最近、何かに腹を立てているのだろうか。

前職時代、一時、20名近くの「人事部長」にインタビューに回ったことがある。2,3年ほど前の話だ。「採用・教育を通じての課題は何ですか」と。多かった答えが「競争意欲の欠如」だった。「同期と仲良くなるのは早い。先輩社員とのコミュニケーションも上手い。でも、競争意欲を感じられない」と。

「悔しい」とか「負けたくない」という気持ちは、「ビジネスやる上で必要だぞ!」と教えられて身につくものではない。マネジメント的には「褒め8、叱り2」とか言われるけど、根本は本人のなかの「○○を手に入れたい」という欲求、欠乏感があるかないかにかかっていると思う。その欲求の満たされなさ、欠乏感の理由を外部(社会とか)に見つけたとき「不公平だ!」と腹を立て、抗議するのだと思う。

腹を立てる、というのは、そのベクトルをうまくコントロールしてあげれば、かなりのエネルギーになるのではないだろうか。働くこと、就活に関しても。だから「何だかやる気が出なくて…」と思っている人は、「腹が立つこと」を見つける、というのも一案かもしれないな。

そんなことを思った一日。

2010年12月9日木曜日

面接官の本音

12/8、水曜日。

立教大学「仕事研究セミナー」池袋キャンパスの最終回。400名くらい来てくれたのかな、皆さんありがとうございました。

テーマは「面接官の本音」。セガサミーグループ、全日本空輸(ANA)、テプコシステムズ(東京電力グループ)、三菱電機ビルテクノサービスの4社の採用担当者さんのパネルディスカッション。

うん、最近よく言われる“茶番”面接なんて誰も望んでいない。学生が「面接官の視点」「面接官そのもの」をもっと知れば「いかに相手にウソをつき通すか、いかに自分を“盛って”見せるか」みたいな茶番は生まれないと思うのだ。

貸し出しDVD用や、学校広報用など、撮影も多数入っていたにも関わらず、パネラーの皆さんが、ぼかさず、真摯に応えてくださったことに感謝。

以下、内容一部をフィードバック(要約。企業の発言順ではありません、念のため)。

Q.そもそもどうして新卒採用をするのか?

・「先輩社員たちにとっての成長機会」
・「斬新な発想、チャレンジ精神の注入」
・「同期の絆を通じて全社としての一体感」
・「イチから教育することで一人前に育てる、だからできる仕事がある」

Q.魅力的な学生とそうでない学生の違いは?

・「自分できちんと考えて、やりきったことがある人」→「『自分にはないなぁ…』と自信をなくす学生はどうすればいい?」→「いや、20年生きてきたのだから、誰でも必ず一つはある」
・「自己分析を通じて、自分の良さ・強みを、当社のどの仕事でどのように生かしたいか、がはっきりしている人」
・「譲れない価値観、ブレない軸、をもっている人」→「それが分からない、と困っている人はどうすれば?」→「オススメは、友人でもご両親でもいいので、クチに出して言い合ってみること。クチに出すと、自分の価値観が理解できてくる」
・「目標をもち、達成するためにあれこれ工夫して行動し、壁を乗り切った経験がきちんとある人」

Q.面接で見ているのは「過去の行動・事実」それとも「これから何をしたいのかという未来」どちら?

・「学生は『仕事の本当のところ』は分からない。だから過去の行動、工夫したこと、考えたことを中心に聞いて、自社で活躍するかを想像する」
・「私は学生がイメージしている『仕事』が『夢みる』レベルでもいいと思っている。業界研究、企業研究したうえであれば。それで『何をしたいのか』を聞き、自社に合うかをみている」

Q.第一印象って評価にどの程度影響する?
→挙手で「第一印象だけで『あ、この学生はムリだな』というのが分かりますか?」と聞いたところ、4名中2名が挙手。

・「『通る学生』は第一印象では分からないけれど、『ムリだな』は分かる。きちんと、言ってみれば気合をいれて選考に臨んでいるか否かの差」
・「入社後の仕事は、印象が重視される仕事ではないので、第一印象だけでは判断しない。不快感を与えない印象、服装、振る舞いでなければ評価とは関係ない」
・「緊張するのは当たり前。緊張したからと言って、評価が下がることはない」
・「元気で笑顔、であれば良い」

Q.応援・アドバイスメッセージ

・「くじけるな。大変なことがいろいろあっても、くじけるな」
・「見ず知らずの人が書いたWEBの噂に振り回されないでほしい。自分で確かめ、自分を信じること」
・「恥ずかしがらないこと。面接は自分をPRする場。自分の話は『PRになっているか』を常に考えて面接に臨んでください」
・「意欲、経験、知識、自信。意欲をもって経験すれば、知識が拡がる。そして自信がつく。社会人でも活躍するのは『素直で謙虚な人』。素直で謙虚であることを忘れず、意欲をもってたくさんの経験をしてください」

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学生アンケートには「面接官といっても考え方って違うんですね」というコメントも多く、その点を理解してくれただけでも安心した。「皆さんの話、本当にタメになりました!ただ、これを全て鵜呑みにすると、それこそ『マニュアル化』してしまうと思うので、改めて自分なりに考えて行動します!」というコメントも。嬉しいな。

終了後、企業の皆さんと懇親会。また飲みすぎた、はしゃぎすぎた。

帰り際、ある方にこう言われた。

「うちの会社で採用できる学生って、何十万人の就活生のなかのたった数十名じゃないですか。でもね、採用担当の仕事をしていて、本当に心から、一人でも多くの学生に『厳しい現実にぶち当たっても、くじけずに就職してほしい!』って思うんです。『負けるな!』って。だから伊藤さん、一人でも多くの学生にとって、役立つセミナーがあれば、いつでも協力します。声かけてください」

こういう「面接官の本音」は、学生の前で言うとカッコ悪いけど、学生のみんな、結構多いのよ、こういうステキな大人。それは知っておいてほしいな。

3時帰宅。

2010年12月7日火曜日

「世界レベルの研究大学」「本当の意味での教養人を養成する大学」「全入時代を明確に意識した大学」

12/7、火曜日。

母校・横浜国立大学を訪問。

もう10年以上も前になるが、当時は原付で45分かけて自宅から通っていた。寒かったな、冬。恐かったな、環二のヤン車。当時は学校近くの友人宅で『ウィニングイレブン』に熱中し、ローソンへ夜食を買いに行き、くだらないエロ話で深夜まで盛り上がったものだ。何があんなに愉快だったのだろう。

今夏、数年ぶりに訪れると、学内にローソンがあり、図書館の1階はカフェになっていて、駐輪場の場所も変わり、校舎もキレイになっていた。驚いた。そういうもんなんだね、大学は今や。

移動中に、読みかけだった『大学破綻』(諸星裕/角川oneテーマ21)を読了。

日本型大学ビジネス、教育力の再生、大学から日本をよみがえらせるための提言、などがまとめられていて、また、諸外国との「大学」の違いも理解でき、大学と仕事をする身として参考になることが多かった。日本に必要な3つの大学は「世界レベルの研究大学」「本当の意味での教養人を養成する大学」「全入時代を明確に意識した大学」と筆者は言う。「学部の壁を取り払え」「プロ意識の高い職員を育てよ」と言う。イチイチ賛成である。

帰りに事務手続きで銀行へ。小規模企業共済制度に加入するための手続きで、これは役員としての自分の退職時に備えた一種の積立みたいなものなのだが、掛金が全額所得控除になる。会社員時代は、こういう共済があること自体まったく知らなかったな。そう、自分の老後も自分で設計しないといけないのだ。というか、老後って本当にくるのだろうか、なんてことを考える始末の人間だったのだが、立場が変わると、気にかけることも変わる。お恥ずかしいことに、起業してから生命保険にもきちんと入った。

そういえば加入した際「生命保険はいったから。俺が死んだら、○○○○万円はいってくるよ」と嫁に報告したら「ん?いつ以降OKなの?病気の場合は?事故の場合は?細かいことちゃんと教えて?」って食いついてきたな。いい嫁だ。今のところ相手に妙な動きはない。

明日は立教大学『仕事研究セミナー』池袋キャンパスの最終回。面接官(採用担当者)の本音を学生が理解できるように引き出し、それこそ「茶番」面接にならぬよう、ファシリテーターとしての本分を発揮する。

2010年12月6日月曜日

他責からは何も生まれない

12/6、月曜日。

神奈川大学と、横浜市立大学を訪問。
うん、神奈川っていいよね。神奈川県民歴が(数えてみたら)通算21年の私は「神奈川」というだけで、人やモノや学校に親近感をもつことがよくある。神奈川で幼少を過ごしたからかもしれない。

東横線の元住吉という町で育った。

親父が自衛官で、元住吉の官舎(なのに平屋)に住んでいた。小学校4年生で千葉に引っ越したので幼い記憶しかないのだが、学校が終わるとブレーメン通りという商店街をかけぬけ、広い公園で日が暮れるまで野球をしていた。公園には「近づいてはダメ」と言われているオジサンがいて、商店街には、あさりを売っているおじさん、同級生のケーキ屋さんと酒屋さん、そして家の前には駄菓子屋さんがあった。

大人は恐かった。

あさり屋のおじさんに思い切りゲンコツされたし(たぶん何か悪いことしたんだろう)、駄菓子屋さんには「そろそろ帰らないと、こわ~い中学生のお兄ちゃんたちが来るよ~」と脅された(駄菓子屋の隣はゲームセンターだった)。

あの恐い大人たち、商店街でお店をやり、悪さをしたガキへのゲンコツを躊躇しない大人たちは、お金持ちには見えなかったが、他人のせいにしても何も始まらない、という程度のことは知っていた気がする。

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大学キャリアセンター(や就職課や学生支援課)の方々と「就活生の保護者(親)」の話がよく話題になる。入学偏差値の高低関わらず、どの学校でも、だ。就活に対する親の介入が、笑い話ではなくなりつつある。

・うちの子が就職できないのは学校が悪い、という申し立て
・電話で2時間、泣きながら一方的な愚痴
・アポ無で両親そろって来校
・「○○社に内定をもらったのですが、もっと大きくていい会社に就職させたいので、辞退するよう、うちの子に学校からも言ってください」という要求

夏以降、実際に聞いた話だ。キャリアセンターの方も大変だなぁとしみじみ思う。

この厳しい環境下、親が就活へ介入するのは仕方がないと思う。私は子がいないから想像だけど、親バカって、程度の差こそあれ、そういうものではなかろうか。けれど、ベクトル(責任)を学校に向ける保護者に私は気持ち悪さを感じる。それは「学校に私たちはお金を払っている」“から”「対価として就職責任を学校に求める権利がある」という図々しさが(また聞きだけど)見え隠れするからだ。

もちろん、実際に厳しい就職環境を改善し、一人でも多くの学生が「スタートライン」に立てるよう、自分が何をすべきか、何ができるか、就活支援者の一人として私も考え行動しているけれど、すべてを「他責」にする保護者や学生の支援をできる自信がない。

お金は万能じゃない。お金で買えないものがある。
人は自分の意志で変わることはできる。けれど、他人の力で変えてもらおうと思っているうちは、変わらない。
残念ながら、努力が成果に比例しないことがある。
就職、進路、自分の生き方の責任は自分にある。

そういうことを「理解できない」または「意識的に理解しようとしない」「受容しようとしない」親が増えているのであれば、げんなりする。

他責からは何も生まれない。でも、自責だけだど、しんどくなる。

「学校が悪い!」と心底お怒りの保護者の皆様、ここはひとつ、半々でまいりませんか。

2010年12月2日木曜日

本屋さんの魅力

12/2、木曜日。

午前中は法政大学、午後は首都大学東京を訪問。首都大学東京、初めて行ったけど、あのキャンパスの雰囲気好きだな。どうしてだろう、出身大学と同じ匂いがするからかな。

12月は積極的に都内と神奈川の大学に足を運ぶ。人との出会い、仕事との出会いが私が仕事をするうえでの醍醐味のひとつ。どんな人と、どんな仕事と、これから出会えるんだろうか。わくわく。

帰りに地元の駅ナカの本屋にふらりと立ち寄る。
どの本屋でも、就職コーナーはチェックするのだけれど、大型書店では発見しなかった、お、と思う就活本を発見。まだ半分しか読んでいないから言い切れないけど、良著の予感。こういう出会いがあるから小さい本屋も油断ならない。

本屋なら何時間でもいられる、という人は多いけど、私もそう。

叡智が結集されている本とか、心ゆさぶられる本とか、今の世界を知ることができる本とか、目からウロコの本とか、生活に役立つ本とか。たくさんたくさんの本に、著者の思いが詰まっていて、編集者や装丁家の隠れた職人仕事があって、取次の営業マンの頑張りがあって、本屋さんの個性があって、そうして今、私の手に、一冊の本がある。

そんなことを想像するだけで、愛おしい気持ちになる。これからどんな出会いがあるんだろう、ってわくわくする。

本屋さんの魅力は、本を読まなくても幸せな気持ちになれることかもしれない。

2010年12月1日水曜日

美人事

12/1、水曜日。

美人事、が流行っているらしい。

らしい、という言い方もあれだけど、twitter を読んでいる限り、「美人事が集うクリパ(クリスマスパーティー)」とか「美人事トップ3」とか、そんなtweetが盛況。で、今日、メールで、その美人事の一人から忘年会のお誘いがあった。メールの最後には、こんな一行。

「正直、美人もいません・苦笑」

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日本企業の人事の仕事の本質は、私は「社員一人ひとりが定年退職の際『この会社で良かった』と心から思うことができ、同時に、企業利益を最大化できる人材マネジメント(採用~研修はじめ戦略人事)施策の実施」だと思っている。ゆえに嫌われるし(たとえば教育要素が強い育成施策は本人にとって「価値がある」とその時点では分からないから)、「あいつは分かってない」と言われ、辛いことも多い。人事のなかでも採用担当は特殊で、企業広報という点で「どう見られるか」には気を遣わなければならないが、これからの会社を創る「仲間」を見つけ、手段として自分個人の「思い」を語る、ポジティブな仕事であると思う(だから勘違いする人もいる)。

本物の人事は、仲間に「愛」がなくてはならない。これまでの会社を築いてくれた社員、現社員、そしてこれからの会社を創る社員。

そこでふと思った、美人事、という言葉について。

美、という言葉のなかにも「人」がいるんだ、下に。下から支えているんだ。

人の事を、美しく下から支える人。
そんな人を私は「美人事」と定義したい。

美人事忘年会、楽しみ。どれだけ美人事がいるのかな。
そして(男女問わず)美人事の皆様、忘年会しましょう。

師走を駆け抜ける。

最初にやっつける苦手仕事

11/30、火曜日。

月末なので、11月の振り返りと、12月の行動計画。

戦術が不十分→結果が出ない→気合で頑張る→疲弊する→質が下がる(商品サービスや商談・提案のひとつひとつ)→さらに結果が出なくなる→負け癖がつく

そんな、ありがちな負のスパイラルに陥らないために、戦術・計画づくりには時間をかける。

一番怖いのは、負け癖がつき、結果が出ていないのに「頑張っている自分が気持よくなっている」状態に入ってしまうこと。ビジネスは結果が出ないと何もしていないのと同じなのだ、という基本を自分に言い聞かせる。

会社員をやめ、一人になってから感じることは、戦術をすぐに変更できるやり易さと、自分の苦手意識のあることを無意識に避けた戦術・計画になっているのではないかという不安。

そう、相変わらず、苦手意識のある仕事はある。

特に、見ず知らずの人へのTELアポは、昔から、ずーっと嫌いだ。
だから、やらない目標達成手段を考えるのだけど、それが有効でないなら、感情を排して計画に入れるしかない。そういう仕事は、一番最初にやる。やっつける。

だから、12月の行動計画ではあるけれど、計画を作り終えた直後に、早速、大学複数校にTELアポ。ちょうど、セミナーや学生からの相談が増えて忙しい時期になってきているにも関わらず、3校連続でアポをもらえる。あはは、楽しいじゃん、TELアポ。と思ったのも束の間、4校目で撃沈。心の中で少しだけ悪態。

移動の電車内で「失礼ですが、靴紐、ほどけてますよ」と紳士に声をかけられる。惚れる。

午後は某新聞社とセミナータイアップに関する打合せ。今回はお互いが納得できる落とし所が見つからず、タイアップは見送りに。うーん、残念。でも、末永いお付き合いになりそうな方々とお会いできたことに感謝。見学にも来てくれるそうだ。

もう冬だ。斉藤和義が心地よい。