2011年5月27日金曜日

入社を決められない学生

5/26、木曜日。

午前中、お問合せを頂いた、横浜の関内にある企業へ訪問。商談。
大学との「相性」の話になる。

私は大学ごとにセミナーを企画運営しているため、企業の人事の方々と「○○大学の学生の気質」についてなどがよく話題になり、総論として「バンカラ」「インテリ」「ホスピタリティ」などで括って話すことが多いのだが、そうは言っても、部活・サークル・ゼミ・研究室単位まで落とし込まないと「気質」と言われるほどの違いは語れないと思っている。

でも、相性ってあるんだな。

この企業も「学閥があるわけではないけれど、○○大学の学生さんとは、選考が進むに連れてお互いが、ちょっと違うな、と思ってご縁がないんですよね」とのこと。ふむふむ。


その後、厚木へ。いわゆる本社機能と研究開発機能を集約している、メーカーさんと商談。某大学の先生からのご紹介。

横浜から相鉄線で海老名まで行き、小田急線に乗り換えて二駅。さらにそこから、バスに揺られて15分。横浜から1時間ちょっとで、これほど人の歩くスピードが変わり、町の雰囲気も、のほほん、としたものに変わる。

ちょうどお昼過ぎだったのだが、グラウンドでは、社員の方がサッカーをして体を動かしている。

面接に来たと思われる学生が(たぶん私をこの企業の社員だと勘違いして)「こんにちは。失礼します」と言って通り過ぎていく。

いいなぁ。


夕方、もう1社訪問。商談。

お問合せ頂いての訪問だったのだが、事前にHP等をチェックしてくださっていたようで「このセミナーに参加したい」と先に明確な意思をもっていらっしゃった。感謝。

・・・・・・

そろそろ、人事の方々と、内(々)定者の話題になることが増えてきた。いや、もちろん、6月選考の企業もあるし、2012卒の方は2012年3月末までにはまだ10カ月もあるから焦る必要もないのだけれど、徐々に内(々)定出しは始まっているわけで。

で、この話題になると

1)入社をすぐに決める学生
2)入社をすぐに決められない学生

のどちらかに話が展開していくのだけれど、1)については「良かったですね」で終わりである。「就活を早くやめたい、という気持ちも働いているかもしれません」程度の会話である。

2)についてなのだが、(それこそ6月以降に選考開始される)ほかの企業にも応募したい、という人もいるだろうけれど

A)自分の納得の仕方(どうすれば「やりきった感」をもって就活を終えられるか)を分かっていない
B)企業選びを受け身(得られるもの)条件で考えている
C)そもそも何か(一見すると)大きな判断を自分ですることに慣れていない(というか、したことがない)

のいずれかの比重が高いから決められないのではないだろうか。


A)は、それこそ人事担当者の方の腕の見せ所で「ということは、いついつまでに○○がこうなると、○○さん自身も納得して就活を終え、当社に入社を決める、ということでよろしいですか?」って、営業活動のクロージングと一緒である。私がお会いしてきた人事担当者で、毎年、採用人数をぴたりと予定数と揃えられるような方は、これを基本としてやっていた。

で、B)なんだよなぁ。

仮に2社から内(々)定をもらい「どちらにしようか」と考える際、「どちらの企業の方が『自分が得られるものは多いだろうか』」という問いの立て方は、「自分が今は想像できないけれど、社会人になって何年もしてから振り返ったときに気付く『得られた大切なもの』がある企業を除外する」可能性が高い気がするのだ。だって、入社後にしんどい局面があったとき「自分はこの経験で何を得られるだろうか」ばかりに目が向いていき、それって、仕事ができる、ということへの逆走の始まりだから。

そうじゃなくて、「どちらの企業の方が『自分は人に貢献できるか、価値を生み出せるか』」という問いの立て方を私はオススメしたい。大事なのは「会社は自分に何をしてくれるのか」ではなく「自分は会社(を通じて顧客)に何ができるのか」である。

C)については、うん、決めようよ、あなたの人生なんだから、としか言えないですけれど。


なんだかちょっと、「入社を決められない学生」の話題がここ数日、続いたので、思うことを書いてみました。

0 件のコメント:

コメントを投稿